アルコール体質検査
お酒に強い体質、弱い体質は
両親から受け継がれたアルコール代謝酵素遺伝子型で決まり、アルコール体質と称します。
あなたは両親から遺伝情報を引き継ぐため別の遺伝情報を持つことになります。
お酒の強い親から必ずしもお酒の強い子が生まれるわけではありません。
ここでは5タイプに分類されるアルコール体質をお教えします。
お酒に強い体質、弱い体質は
アルコール体質遺伝子検査すると分かる
遺伝子と体質
ヒトには体型・性格、健康状況や服薬の効果など、人それぞれ固有の体質があります。その個人差は、飲酒、喫煙、食事などの生活習慣と遺伝体質が複雑にからみ合って生まれます。この遺伝体質はヒトゲノムDNA配列が個人ごとに少し異なることで表われます。このゲノムDNAの塩基配列の違いを一塩基多型と言い、健康状態や薬の効きやすさなどの個人差が生まれると考えられています。アルコール体質遺伝子を検査すると、お酒に強い弱い体質は決定されます。
アルコール遺伝⼦型は
親から⼦に受け継がれる
アルコール体質遺伝子型は、両親から別々に受け継がれ、その組合せは3 通りとなります。たとえば、アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)遺伝子の場合、遺伝子配列の違いから*1 型と*2 型があります。その組み合わせは、*1/*1 型、*1/*2 型、*2/*2 型のいずれかの遺伝子型になります。さらに、アルコール体質は、アルコール脱水素酵素(ADH1B)とアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の遺伝子型の組合せと表現体質(お酒を飲んだ時の個人差)から5つのタイプに分類されます。
遺伝子型とお酒の分解能力
2つの酵素の遺伝子型では、ADH1Bにはアルコールの分解能力の違いで3種類(高活性型、活性型、低活性型)、ALDH2にはアルデヒドの分解能力の違いで3種類(活性型・低活性型・不活性型)が存在します。アルコール体質はADH1BとALDH2の遺伝子をチェックすることで理解できます。
アルコール 脱水素酵素 ADH1B |
アルコール 分解能力 |
アセトアルデヒド の濃度 |
---|---|---|
高活性型*2/*2 | かなり速い | 急上昇 |
活性型*1/*2 | 速い | 比較的ゆっくり |
不活性型*1/*1 | 遅い | 遅い |
アルデヒド 脱水素酵素 ALDH2 |
アセトアルデヒド 分解能力 |
飲酒による 不快な反応 |
---|---|---|
活性型*1/*1 | 速い | 出にくい |
低活性型*1/*2 | 遅い | 出やすい |
不活性型*2/*2 | 分解できない | 強く出る |
引用 公益社団法人
宮崎県対がん協会健診センター発行資料より
遺伝子タイプ別のアルコール体質は
5つに分類される
アルコール体質5タイプ(A~E型)を簡潔に概略するすると、A型タイプの人は酔いやすいが不快な症状は出にくく、酒好きになりやすい。B型タイプの人は酔いにくく不快な症状も出にくい(上戸)。C型タイプの人は弱いのに顔に出にくく、がんのリスクが高い。D型タイプの人は顔がすぐに赤くなり、不快な症状が起きやすい。E型タイプの人はまったく酒が飲めない(下戸)。この5つのアルコール体質に分類できます。
アルデヒド 脱水素酵素 ALDH2 |
アルコール 脱水素酵素 ADH1B |
遺伝子タイプ | アルコール体質の特徴 |
---|---|---|---|
活性型 *1/*1 |
低活性型 *1/*1 |
A型日本人の3% | アルコール依存症にもっともなりやすいタイプ
アルコールの分解が非常に遅く、アルコールが体に長くとどまり、楽しいお酒ですが、アルコール依存症にもっともなりやすいタイプ。 飲酒量をセーブしましょう! |
活性型 *1/*2 |
B型日本人の50% | お酒に強いタイプ
アルコールの分解が速い。お酒に強いからといって飲みすぎると不快な症状が起こり、肝臓に負担がかかっています。 健康のために、飲みすぎないよう注意しましょう! |
|
高活性型 *2/*2 |
|||
低活性型 *1/*2 |
低活性型 *1/*1 |
C型日本人の3% | お酒に強いと勘違いしやすいタイプ アルコールの分解が非常に遅い。A型同様アルコールが体に長くとどまるため、酔いやすく、お酒好きになりやすい。飲酒関連疾患にかかるリスクがもっとも高いタイプです。 |
活性型 *1/*2 |
D型日本人の40% | 顔がすぐに赤くなるタイプ アセトアルデヒドの分解が遅く、少量の飲酒で顔が赤くなり、吐き気などの不快な症状が起きやすい。飲酒習慣を続けると多少飲めるようになる人もいます。健康問題が起さない、節度ある飲酒を心がけてください。 | |
高活性型 *2/*2 |
|||
不活性型 *2/*2 |
低活性型 *1/*1 |
E型日本人の4% | 下戸タイプ アセトアルデヒドがまったく分解できない。ごく少量のアルコールで顔面紅潮、眠気、動悸、吐き気などの不快な症状が起きやすい。お酒を勧められたときは、飲めない体質であることを相手に告げましょう。 |
活性型 *1/*2 |
|||
高活性型 *2/*2 |
アルコール体質カード
独立法人国立病院機構久里浜医療センター監修
(WHOアルコール関連問題研究・研修協力センター)
アルコール体質検査の詳細は
こちらからダウンロードできます。
アルコール体質検査キットの
使用方法
アルコール体質検査は
唾液を採取して送るだけです
アルコール体質検査キットには、マウススポンジと検査台紙および採取後の検査台紙を入れる専用袋が入っています。
マウススポンジで歯茎の外側と内側、頬の内側を10回程度こすり、十分に唾液で湿らせてください。
検査台紙を開き、中欧部分にスポンジの全面を押し当て、シートがしっかりと濡れていることを確認して下さい。
シートをスポンジでこすらないでください。
シート部分が検査台紙の表紙に触れないように、表紙の凸部分を差し込み口のⒶに差し込んでください。
付属の専用袋に入れてBEL(Bio Education Lab)までご郵送ください。
アルコール体質検査キットの
使い方は動画でも説明しています
お送りいただいた検査終了後の試料は一定期間保存した後に廃棄します。
検査試料は番号で管理され、この番号で個人が特定されることはありません。
また、ご提出していただいた個人情報を同意なしに第三者へ提供することや利用することはありません。